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100万人のクラッシックライブ 代表理事 蓑田秀策さん

次代を担う子どもたちへ Vol.6

一般財団法人100万人のクラッシックライブ 代表理事 蓑田秀策さん

 

「本当にやるってことが大切だと思っていますよ。」

言うだけで行動しない人が多い。問題意識を持っていたりこうなって欲しいって人はごまんといるんです、でも自分でやるって人は本当にいなくて。
みんな言って満足している。「僕は問題意識をすごい持っているよ」、「今の世の中こんな問題があって頑張ってもらわないと」って。 そうですか、じゃああなたたちはどうするんですかって思う。

問題意識を持つのはいいのだけども僕らの世代は言ってるだけでも、解決方法を探しているだけでもダメで、足をどれだけ動かしたか、時間をどれだけ使ったかってことですよね。それをたくさんの人がやってくれると世の中が少し良くなる。そのためにはやっぱりやり方を伝えてあげないといけない。

一緒に考えて行動しましょうっていうためにはこういうことやりましょう、こういうことできますかって、そこで初めてその人が足を一歩前に出せるかわかるわけです。実際手を動かして苦労をしてみて初めて世の中での本当の意味での問題とか、課題にぶち当たって、それをどうしようかと行動していく。

そうじゃないと、ここにある問題意識とか、一人一人みんなが共感する話であって、共感するけど、共感した後にどうするんですか?ってなるんです。やってみてわかると思うんですよ、こんなことやってられないとか、こんなことできないとかも。

 

この子たちはこれからどうなるのだろう

僕らいつもコンサートをしている社会福祉法人福田会、そこにいる子供達はみんな複雑な状況を抱えて暮らしているわけですよね。たまたま周りにいるときに話をするとみんないい子なんです。この子たちはこれからどうなるのだろうと、そこでは明るくていい子たちなんだけど、周りはどういう目で見ているんだろうなって。

話を聞くとこの施設に対する父兄や先生の目が必ずしも暖かいものじゃないと聞きますよね。そうするとやっぱりああいうコンサートやって先生たちも呼んで、この子たちは全く間違いのない子ですよって言わないとなかなかね、偏見見たいのが払拭できないと福田会の方がおっしゃるじゃないですか。

離婚だったり、死に別れだったり、たくさんあるでしょうけど、子供の人生に与える影響ってものすごい大きい気がしますよね。じゃあ、何をするのか?ちょっとしたお金を出せばいいのか?子供って実際育てていかなければと思うのです。

 

いてもたってもいられないからやっている

僕らも活動をやっているといろんな人に出会うんですよ、発達障がい児の方達を一生懸命サポートして、僕らのところでコンサートもやってくださった方がいます。その方は子供が4人いるのに、発達障がいの子供を3人面倒見ていて、就職がなかなかできないので、就職保証人になっていたりして。

そうすると自分はやっぱりダメだと責めてリストカットの電話が来たり、就職先でトラブルがあったって電話がきて、幼稚園くらいの小さい子供含めて4人も抱えているのに夫婦で障がい児のために走り回っているのです。

なぜお金なんかありもしないけども頑張れるのか。彼女は自分が虐待されてその気持ちがすごく分かる。親は憎んでないけど、自分がたどってきた道と発達障がい児たちの境遇が重なってすごく分かるから、いてもたってもいられないからやっているんですよ。

 

お互いに助け合いながら輪になっていくしかない

でもそのいてもたってもいられないからやっている状態って僕らからしたらすごく危うくて、これひょっとして共倒れしちゃうんじゃないかと思ったりします。NPO作って京都市とも色々やるのだけど、そんな一方的な支援が個人のレベルまで届くことはあまりない。

そうすると、誰か同じことをやっているところとつなげて、一人でできることを一人でやるのではなくて、みんなが輪になって繋がってお互いにサポートしてこの問題に対応していかないと、力尽きてしまうか、広がらないために殆ど多くのものを救えないか、どちらかの結果しか出てこない。

24時間動いていていつ切れるか分からない、切れた時に自分も傷つくし他人も傷つけるかもしれない、でも一対一でサポートしたら何万人いる障がい児をサポートしきれない。国だって難しい、そうするとお互いに助け合いながら輪になっていくしかないと思います。
僕らの活動をしていくとそういう人たちに次々とあって行きますよね。

 

行動する人たちの輪からすごく強いものが出来上がっていく

この活動の目指すところは社会そのものが病んでるというと言い過ぎなんですが、こんなんじゃいけないっていう社会そのものが変質してしまっている部分を少し直したいという気持ちから始めたんです。決してどこが悪いとかどこを直したいとかじゃなくて人の気持ちが優しくなってないんじゃないかって言う。

優しい気持ちはどこから来るんだろうって考えると、優しい気持ちに包まれた人たちは優しい気持ちを持つけれども、カサカサな人たちに囲まれているとカサカサになってしまう、人間ってそういうもんだと思うんですよ。だから少しでも気持ちが優しくなるような空間とか繋がりとかを増やしていくことによって少しでも心が穏やかになっていくことを目指す。

で穏やかになると人って他の人への思いやりが強くなるので、その思いやりがいろんな形で社会活動にまた繋がっていくだろう、そんな気がしたので。どっからはじめるかなーと考えたんですよ、世の中たくさんの問題だらけですし。そこに一つ一つかかわっても、物事の大きな流れは解決しないなと思ったんです。

まず輪を作ることだって、行動する人たちの輪。その輪がすごく強いものが出来上がっていくと、その人たちの中で課題解決能力が高まっていくんですよ。なんとなく世の中に貢献したいけどどうしたらいいんだろうって思ってる人たくさんいると思うんですよ。成功してお金を儲けた人で、自分の成功を誰かに還元したいと思ってる人たくさんいると思います。

でもどうやっていいかわからない。で、出会うとポンとお金を出すかもしれない。でも出会わないとお金は出てこないし、手は動かさない。だから、広く社会課題を認識した人たちで人の輪を繋げようとか活動家を支援しようとかを思っているコンサートを支援する人たちを増やしていくと、きっと彼らはここで止まらないだろうと思うんです。

 

 

僕はどうやって世の中を変えていけばいいかってずっと思ってたんです

今日も三島に行ってきて、三島で結婚式とか旅館を何十年とやっている社長さんが、地域をもっとよくしたいと思って自分でもコンサートやってるんですよ。

ここの話を読んで、電話かけてきて、自分もやりたいっておっしゃったので、今日会ってお話ししてきたんですけど、本当にそういう人なんですね。そうするとそういう人に何人も何人も知り合って、そういう人たちがコンサートやってくれるんですけど、コンサートやってる間にいろんな話をすると。そこに止まらないんだってわかるんです。

例えばこの輪の中に何か問題を投げ込むとすると何十人何百人の課題解決能力の高い人たち、能力も高くてお金も持ってる人たち、人脈もあるような人たちがどうしたらいいだろうって。つまり活動してるから、一歩前に踏み出す人たちの集団だから、いろんな問題に対してもっと高い解決力のある集団が出来上がって行く。

それは別になんとか財団とかそういうのじゃなくて本当に純粋な人の輪、ネットワークですよね。それで社会を解決していくようにしないと、多分一人の人間がどんなに頑張ってもできることは限られている、どんなに言ってもその人の限界が、活動の限界になってしまう。

僕はやっぱりどうやって世の中を変えていけばいいかってずっと思ってたんですね、様々な問題を嫌という程ぶち当たるわけですよ、NHKスペシャル見てれば毎日のようにこんな問題もあるのかって、自分の立場からこんな問題もあるから始めたいって人もいるだろうしね。だけどどうしてこんなに立派なことを考えて行動してるのに世の中課題を解決しきれないのかって僕いつも思っているんです。

でもそれってstand up aloneで上から見るとポンポンポンと頑張っているだけで、大切だけど、もし仮にここで10人いて一人10こずつ頑張ってるとしたら100。でもその100ってのは100で終わりなんですよ。この人たちの活動が10で終わって他の課題面に向かわないから。

だけど仮にこの10ずつエネルギーを持っている人がみんな集まって100っていう集団を作るとします。その10%の力を避けば10の問題に対処できる。でも、一人一人の時では新たに10の課題に向かう事は無理なわけです。

 

やろうとしていることのメッセージは誰もがその通りだと思わなければいけない

僕はやはり金融マンでもありますから、レバレッジをいつも考えます。自分の力を1つ使うと先で10動く。このテコを使うと自分じゃ持ち上がらなかったものが楽に上がるじゃないですかこのテコがレバレッジなんですよ。だけどレバレッジというのは一つだけ条件があるんですよ。それはテコの棒がまっすぐ均一にならなければいけないんです。つまりやろうとしていることのメッセージがものすごく誰もがその通りだと思わなければいけないわけです。

 

だからここにいる人のやっていることが独りよがりだと持ち上がりません。なぜならこの人しかわからないから。だからレバレッジを効かせる最大にして唯一の点はメッセージ、やろうとしている意味と目的、目指すところがみんな全く同じに理解しなければならない。説明しなきゃわからないじゃダメ、5分でわからないといけないんです。しかもみんな同じ思いにならないといけない。

そういう課題解決をしようと自分は目指した。その時にこのレバレッジを均一にする時に何かしらのコンテンツがいります。これが僕らの活動では音楽。音楽を使いますけども、音楽自体は手段で、これをどこに持ち上げるかの目的は他のところにありますよね。それは社会のコミュニティの活性化と僕らが言っていること。演奏家の支援。クラシック音楽。これはみんながそうだねって理解できる若い演奏家を支援しようじゃないか、弾く所がないから。

そうですよねって、 これを使って何をするの? コミュニティを活性化しますって 言った時にコミュニティを活性化したいと思う人はみんなこれに参加してくる。

こういうレバレッジを作ってしまうと。このレバレッジに乗せて課題をみんなに投げればいいんです。実はこういう問題もあるんだけどあなた方どう思いますかってもし仮に全国に1000人のそういう人間がいるとして、それを投げると必ず答えが返ってきます。

 

お互いに補完しあって、グッと持ち上げていくってことができる

僕は社会課題を語ることは控えていて自分の問題意識はともかく社会全体の底上げを考えた時、行政に任せていてこれが持ち上がる実感は全くないです。

彼らは、自分たちの考えだけで思いを語ったり、政策を作ろうとするからみんなに呼応しないし、世の中がグーと持ち上がる感じにならないんですよ

そこはもう僕は諦めてるし、そうではなくて僕たちの力でできるレバレッジの強さで心ある人達と一緒になってやろうかなと、年齢立場を超えてね。

最近20、30代の人たちとも思いを語り合って、彼らもアツいですから。彼らはそこまでの力はないかもしれないけど、頑張る。会社の経営者や成功した人は影響力があって、だけどそこまで頑張るってならない、そうするとお互いに補完しあって、グッと持ち上げていくってことができるんじゃないかなってことなんですよ。

コンサートやっていいことしてますよって、確かにやっています、だけどもそれも最終目的として、コンサートを何回かやったからよかったとはならない。アレンジャーのネットワークを作ってアレンジャーが世の中、自分たちの地域を良くするために頑張る。それが結び合った時に持ち上がってくると。

そこまでいかないと自分の活動は成功したことにならないと思っています。

 

一般財団法人100万人のクラシックライブ  1m-cl.com/

 


取材を終えて(鵜居由記衣)

素敵な蓑田ご夫妻、この先の人生社会のためにと活動なさるお二人から優しさと大きな愛を感じました。
有言実行で100万人のクラッシックライブは全国に広がっています。
音楽を通し、和やかで心豊かなコミュニティーがどんどんと作られて行くのは、なさろうとしている意味と目的、目指すところが誰もが全く同じに理解できるメッセージがあり、そのメッセージが5分かからず理解でき、みんな同じ思いになるからなのですね、腑に落ちました。
優しくなれるコンサートに是非みなさん、足を運んでください。